化学物質に過敏、アレルギー、シックハウス、煙草、農薬・化学肥料や化学系建材等を受け容れられない方の専用賃貸住宅　ハーブガーデンコート | 日記 | 失敗談　その１　～サンプリング～

CS工事で一番の問題はコストが非常に高くつくことです。
経理担当者にかなり怒られました。
特に、購入した炭化コルクや無垢材や塗料で使えないものが結構あり手痛い打撃となりました。また、テスト入居間の修正工事が頻出してしまい最終的なテスト入居期間は約2か月になりました。
この原因の第一は、私自身のサンプリング（建材の反応テスト）のおおざっぱさでした。（涙）
遠距離からのご依頼がある場合、こちらから候補となる建材のサンプルを送りますが、これがなかなか上手くいきませんでした。サンプリングには、念には念を入れないと後で不都合な点が噴出します。

色々と検討した改善案が次の通りです。
１　CS依頼者の症状や経緯や対応行動を詳細に把握する。
この際、個人情報保護に万全を期す必要があります。

２　上記情報の中から、候補となるサンプルを絞り込む。
　この際、依頼者の言葉をそのまま鵜呑みにしない。
　何故なら、場所、時間、体調、精神状態及びマスキング等CS発症者を取り巻く環境や状況が変われば症状や過敏度が変化し、自ずとテスト結果も左右されるからです。
例えば、杉がダメだとCS発症者に言われたとしても、杉の種類によっては反応しない場合もあるからです。また、ある広葉樹が良いといわれても、産地や保管状況等により使えない場合があります。
杉にしろ広葉樹にしろ、育った地域（海岸縁、山奥、太平洋側、日本海側、内陸部）で違ってきますし、赤見、白身の部位でも違いますし、温度・湿度、乾燥状態でも違ってきます。
特に気を付けたいのは、田畑、ゴルフ場や松林等農薬散布が行われた地域、或いは、水質・空気汚染・放射能汚染環境下で育った木は、強い拒絶反応が出ます。（福島原発事故に伴う除染による放射性廃棄物集積場、東日本大震災瓦礫焼却が行われた地域、産廃施設、ゴミ焼却場近傍の木は要注意です。）
　また、時間の経過とともにサンプルの臭いや刺激度が変化します。当初反応しても、時間の経過とともに反応しなくなる場合もありますので、サンプリングの期間は、数週間～数カ月かけて丁寧に行う必要性があります。作る方は、急かせないで忍耐強く待つ必要性があります。

３　まず、小さなサンプルを綺麗なビン若しくはポリエチレン製チャック袋等に砕いて入れる。サンプルは、他の臭いが移っていないものを使う。　鋸で切断する時は、油を塗布しない。
ここでは、臭い等の体感だけに頼らず、サンプルを煮沸してもらい、その液体でパッチテストやスクラッチテストを行ってもらう。
この作業過程で、臭いが明らかになり、アレルギー反応の有無が判明します。

４　漆喰、珪藻土や塗料・オイルは、乾燥後できるだけ早く臭いが残ったまま袋に入れる。
CS依頼者に臭いが抜けるまでの日数を計測して貰う。

５　上記の中から更に良さそうなものを絞り込み、次は大きめのサンプルを送付して確認して貰う。

６　ここで２～3個に絞り込み、霧島市まで来て頂き、使える建材を保管してある倉庫、建物、製材所、木工所及び炭窯元等ににお連れして反応を確認し話し合いながら使用する建材を最終的に決定する。

というような段取りになるのかしらと考えております。
一番良いのは、サンプリングの中途段階で１～２週間ほど鹿児島に滞在して頂くことでしょうか、、、
サンプリングさえ上手くいけば成功したも同然ですから
今回はCS入居者の方にずい分御面倒をおかけして反省しきりでした。（冷汗）